10月に入りました。
早いものです。
ジメジメして気持ち悪い日が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか。
この言葉が、いかに素晴らしいか。
今日はこの一文について話します。
前置きです。最近、武田鉄也さんのラジオ、朝の三枚おろしというのをYouTubeで聞いています。日本語の美しさについて話をされる回があるのですが、とても面白かったので、ちょっと紹介します。
国境の長いトンネルを抜けると、雪国だった
この有名な一文。川端康成の小説、雪国の出だしです。普通の小説家は「国境の長いトンネルを抜けると、そこは雪国だった」と書くそうです。「そこは」というのを使わないのが、川端康成の凄い所らしいのですが、僕は文学部でも何でもないですし、川端康成の小説は1つも読んだ事ありません。残念。
この一文を英文にしてみて考えてみよう!という事なのですが、
The train came out of the long tunnel into the snow country
これです。
分かります?
日本語に、電車という単語は出てきていません。
これが人の感性にどういう影響を及ぼすか。
国境の長いトンネルを抜けると、雪国だった
と聞いて、絵を描いてください。
そして
The train came out of the long tunnel into the snow country
と聞いて、絵を描いてください。
日本語で聞いた時の絵は、自分が電車に乗っている時に見える景色
を想像して描く人が多く、
英文で聞いたら俯瞰でみた電車と雪山、トンネルの絵
を描く人が多くなるとの事です。
面白いですよね。
人に自分の感情を伝えるのには、物凄くシビアに言語を選ばないといけないのが日本語ですが、伝えたいことは英語以上に伝わるのではないか。
それを踏まえてこの一文を見てください。
これ!!ヤバくないですか!?
「そこには(スバルには)」愛で作る「車」クルマが、ある。
「そこには」そんなダサい言葉は使いません。
愛で作る車はスバルにしか無いと思わせんばかりのこの康成感。
「車」じゃないです。「クルマ」です。車に命を吹き込むかのような表現。擬人化にも近いのかな…。本当に心から車に向き合っているんだなと思えますね。
自分の勤めている会社ながら思いますけど、
やっぱりスバルは最高ですね。